屋外の過酷な環境に晒される太陽光パネルは、周辺機器に比べ耐用年数が高いと家、経年による劣化は避けられないものです。国税局が定める太陽光パネルの耐用年数は17年ですが、最近では20年間は80%の出力保証を行うメーカもありますので、発電効率は低減するものの、実運用上では20〜30年は使えるものと考えて差し障りないものと思います。
では、実際のパネルの発電効率の低下はどの程度あるのでしょうか。国の研究開発機関である産業技術総合研究所によると、ソーラーパネルの材料の種類により経年劣化の差があることが発表されています。1年目の出力値を100とした場合の、10年、20年、25年目の出力は以下のとおりとなっています。
10年後 20年後 25年後
単結晶シリコン 92.4〜93.7% 85.3〜87.8% 82.0〜85.0%
多結晶シリコン 94.5〜95.5% 89.3〜91.1% 86.8〜89.0%
CIS 97.0〜97.2% 94.1〜94.5% 92.7〜93.2%
ヘテロ結合 96.0% 92.2% 90.4%
アモルファス 88.9% 79.0% 74.6%
パネルの材質の種類によって、CIS > ヘテロ結合 > 多結晶シリコン > 単結晶シリコン > アモルファスといった順に耐久性が高く、経年劣化だけをみるとCIS系が最も優れているとわかりますよね。収入を計算される際は、10年後に90%、20年後に80%の出力を期待すると計算してください。
では、住宅用の太陽光発電システムは、どの方式が主流がご存知でしょうか。実は、単結晶シリコンが圧倒的なシェアを握っているのです。