太陽光発電量に影響する家の方角や屋根角度について

家の向きが南向きで冬は暖かいが夏は暑いとか、北向きなので夏は涼しいが冬は寒いとか、日常の生活で太陽光の影響は実感されている方も多いかと思います。太陽光発電の場合、どのような向きや、どのような屋根の勾配が最も適しているかご存知でしょうか。一般的には、屋根の向きが南向きで、屋根勾配が30度程度が最も適した発電条件と言われています。

では、屋根の方角によりどのような影響(損失)が出るのでしょうか。南向きの屋根が100の発電をするとした場合、それぞれの方角における発電量は以下のとおりとなります。

direction

オシャレなお宅で、南から北向きに傾斜をとっている「かた流れ」屋根の場合、太陽光発電システムの設置には不向きではありますが、多くのお宅は少なくとも東から西方向に屋根があろうかと思います。東・西向きであっても発電量の損失は15%程度ですので、設置の検討には十分な発電量と思われます。

最も適した屋根の方角:南向き
西向きや東向きでも南向きの85%程度を発電する

では、屋根の角度はどの程度発電量に影響するのでしょうか。その前に、北海道では冬の日が短く、沖縄では長いことは皆さんご存知だとます。緯度により日の当たる角度が異なりますので、同様に太陽光発電システムを設置するのに最適な角度は、緯度によって異なります。東京から大阪あたりの緯度では、最も適した屋根角度は30度程度と言われていますが、北海道では35度程度、沖縄では20度程度が最も適していると言われています。

最も適した屋根角度
北海道:35度程度、東京〜福岡:30度程度、沖縄:20度程度

南向きで屋根角度30度程度が最も適していることはご理解いただけたと思いますが、この2つの要素を掛け合わせた実際の損失係数をお示ししたいと思います、繰り返しになって申し訳ないですが、設置する場所(緯度)によって、傾斜角が100となるところを調整していただきたいと思いますので、例えば、沖縄に設置する場合は、30度を20度に置きかえて考えていただければと思います。

傾斜角・方位角と発電電力量の関係
方位角   0°(南)  15°  30°  45°  60°  75°  85°
(東・西)


  0° 89.3%
 10° 94.9% 94.7% 94.1% 93.0% 91.7% 90.1% 88.5%
 20° 98.4% 98.1% 97.1% 95.2% 92.5% 85.8% 86.6%
 30° 100% 99.5% 97.9% 95.2% 92.0% 88.0% 83.7%
 40° 99.5% 98.7% 95.8% 93.6% 89.8% 85.0% 79.7%
 50° 96.5% 96.0% 93.9% 90.4% 85.8% 80.7% 75.1%
 60° 91.7% 91.2% 88.8% 85.3% 81.0% 75.7% 69.8%
 70° 85.0% 84.5% 82.4% 79.1% 74.9% 69.8% 63.9%
 80° 76.7% 76.2% 74.3% 71.7% 67.9% 63.1% 58.0%
 90° 67.1% 66.8% 65.5% 53.3% 60.2% 56.4% 51.6%

 

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