太陽光発電で稼ぐための、収入に影響する6つのポイント

太陽光発電の売電価格は、住宅用と言われる10kW未満の発電容量と、産業用と言われる10kW以上で異なります。太陽光パネルの種類によりまちまちですが、10kWのラインは、パネルの枚数にして40~50枚程度、屋根面積で80~100㎡程度が目安となります。

10kW未満の住宅用太陽光発電システムでは、夜間など電力会社から電気を買う電線と、昼間太陽光パネルで作った電気を売る電線が共有されているため、太陽光パネルで発電した電気は優先的に自己消費してしまう特性があります。

晴れの日など、電気を沢山作っている間は、自己消費してなお余った電気が電力会社の配電線に入ることにより、売電収入を上げることができるのですが、曇った日など、電気をあまり作らない間は、発電した電気に加えて電力会社から足らない分を買うことにより、家庭内の電気を賄っています。この売電方法を余剰売電と呼んでいます。

売電単価(余剰売電)

10kW未満太陽光の売電価格は、法律により、設置した年度に応じた単価が10年間保証されます。ちなみに、年度ごとの売電単価は以下のように変遷しています。
平成24年度 42円/kWh
平成25年度 38円/kWh
平成26年度 37円/kWh
平成27年度 35円/kWh(出力抑制対応機器)、33円/kWh(出力抑制非対応機器)
平成28年度 33円/kWh(出力抑制対応機器)、31円/kWh(出力抑制非対応機器)

固定価格買取制度開始以降、売電単価は右肩下がりで減り続けており、平成28年度の単価は平成24年度に比べて73%程度まで下落しています。同じ100kWhの電気を発電したとして、平成24年度に設置した方は4200円の収入があるのに対し、平成28年度に設置した方は3100円の収入しかないこととなります。設置する年度でなぜこれほどまでの不公平感が生じるのでしょうか。

この売電単価は、毎年国の委員会で算定されているのですが、「太陽光発電システムを設置してから10年程度で費用回収できる単価」を計算し設定しているため、「売電単価が下がる」イコール「太陽光発電システムの市場価格が下がる」ということを意味しているのです。

よって、10年という期間の収支で見れば、100万円の販売価格で購入し100万円の売電収入を得るのか、73万円の販売価格で購入し73万円の売電収入を得るのかの違いと思っていただければと思います。

ここまで国が10年間の売電単価を保証しているため「10年」という期間で説明してきましたが、11年目以降も電気は売れないわけではありません。電力会社と発電者の間で相対契約することで、電気を売ることはできるのです。

ちなみにこれまでの買い取り実績では、11年目からの売電単価は24円/kWhが設定されています。この単価は、一般家庭の方が電力会社から電気を買う際の単価に合わせ設定されているものと考えていただいて差し障りありません。

よって、11年目の単価は設置した年度に左右されず、単純に作った量に電力会社の買い取り単価を掛けた数字が利益となるのです。つまりは、平成24年度に設置しても、今設置しても、仮に初期費用の回収が10年であれば、今も昔も条件には大差がないのです。

実際には今設置する方が有利なことが多いので、興味のある方は「太陽光発電は儲かるのか」のページで理解を進めていただければと思います。

買電単価(電気を買う単価)

電力会社から電気を買う際、実は沢山のメニューがあることをご存知でしょうか。
昼の電気代が安い代わりに夜の電気代が高かったり、その逆であったり、量を使う方を少し安くしたりと様々なプランがありますが、どのプランでも共通して言えることは

基本料金+使用電力量

の組み合わせでプランが構成されています。

一般家庭では、月に300kWh程度の電気を利用するといわれています。この場合、電気代は、1kWhあたり24円程度の単価が適用されます。

1.で売電単価を解説しましたが、太陽光で作った電気は、電力会社から電気を買うよりも高い値段が設定されているため、昼間の間はなるべく電気を消費せず、余った電気を売ることが売電収入アップの大きな鍵となります。

電力会社の買電単価は電力会社毎に異なりますので、お住まいの地域の電力会社のwebサイトより詳細をご確認下さい。

北海道電力
東北電力
東京電力
北陸電力
中部電力
関西電力
中国電力
四国電力
九州電力
沖縄電力

総発電量

これまでkW(キロワット)という言葉とkWh(キロワットアワー)という言葉の2種類を使ってきました。まずはこの意味を解説します。

「kW」とは電気機器を使用するのに、瞬間的に必要な電力容量のことを示します。例えば、みなさんの家庭にあるドライヤーのスイッチをご覧いただけばと思いますが、600W(弱)、1200W(強)などと表示されていませんでしょうか。ちなみに、1000W(ワット)=1kW(キロワット)となります。
では、太陽光発電システムにおけるkWとは、ドライヤーが瞬間的に消費する電力容量を示すのに対し、太陽光発電システムでは瞬間的に発電する電力容量のことを示します。太陽光システムの瞬間的な性能値と捉えていただければと思います。

発電容量(kW)= 太陽光システムの性能

次に、「kWh」とは、発電容量(kW)に1時間(h)を掛けた値であり、どれだけ発電したかの積分値になります。太陽光発電の場合、気象の変動により、常に発電量は変化しています。例えば、4.0kWの太陽光システムでは、晴れてれば4.0kWに張り付くかもしれませんが、曇りや雨の場合、リアルタイムで発電量が変動します。
太陽光発電の場合、この発電した量に応じ、売電収入を受け取ることができます。

発電量(kWh)=1時間あたりの発電電力の総量

自己消費量

余剰売電についてはこれまでも説明してきましたが、では、どのくらいの量を自己消費しているか見当はつきますでしょうか。一人暮らしや夫婦共稼ぎで昼間家を不在にすることが多いなら、自己消費量は総じて少ないですが、冷蔵庫のように昼間コンセントを抜くことができない家電製品や、便利で快適なウオッシュレットの待機電力も馬鹿にできないものとなっています。土日には、昼間の家事やエアコン使用により相当程度の電力を消費していることだと思います。

各家庭によって、生活スタイルは異なりますので、一概にどのくらい自己消費しているかお示しすることは難しいのですが、年間にして、おおよそ1500~2000kWh程度を消費していると言われています。この数字を参考に、各家庭の実情を加味して自己消費量は想定していただければと思います。

自己消費量=年間1500~2000kWh程度

屋根の向き・角度

南向きの家は日当たりがいいことは太陽光を設置していなくても実感されていると思いますが、太陽光発電の場合、どのような屋根の向きで、どの程度の屋根の勾配が適しているかご存知でしょうか。一般的には、屋根の向きが南向きで、屋根勾配30度程度に設置する太陽光パネルが最も効率の良い設置方法と考えられています。では、屋根の方角によりどのような影響(損失)が出るのでしょうか。南向き・勾配30度の屋根が100発電する場合、それぞれの方角・勾配における発電量は以下が目安となります。

屋根の向きが南向きでないことを理由に諦めてきた方も多いかもしれませんが、東・西向きであっても発電量の損失は15%程度ですので、設置の検討には十分な発電量になります。

最も適した屋根の方角:南向き
西向きや東向きでも南向きの85%程度を発電します

また、屋根の向きほどではありませんが、屋根の傾斜角によっても発電量に影響を及ぼします。北海道では冬の日が短く夏は長い一方、沖縄では夏冬の差が小さいことはご存知だと思いますが、緯度により日の当たる角度は異なるため、ご自宅の場所により最適な勾配は異なります。例えば、東京から大阪あたりの緯度では、30度程度が最適な屋根角度になりますが、北海道では35度程度、沖縄では20度程度が最も適していると言われています。

最も適した屋根勾配
北海道:35度程度、東京〜福岡:30度程度、沖縄:20度程度

よって前述の表は、30度を前提とした表となっておりますので、設置する場所(緯度)により、傾斜角が100となるよう調整してください。例えば、沖縄に設置する場合は、30度を20度に置きかえて考えていただければと思います。

経年劣化による発電効率の低下

屋外の過酷な環境に晒される太陽光パネルは、周辺機器に比べ耐用年数が高いものの、経年による劣化は避けられません。国税局が定める太陽光パネルの耐用年数は17年ですが、最近のパネルメーカーは20年間、80%の出力保証を行うメーカもありますので、発電効率は低減するものの、実運用上では20~30年は使えるものと考えて差し障りないものと思います。

では、実際のパネルの発電効率の低下はどの程度あるのでしょうか。国の研究開発機関である産業技術総合研究所によると、ソーラーパネルの材料の種類により経年劣化の差があることが発表されています。1年目の出力値を100とした場合の、10年、20年、25年目の出力は以下のとおり示されています。

10年後 20年後 25年後
単結晶シリコン 92.4〜93.7% 85.3〜87.8% 82.0〜85.0%
多結晶シリコン 94.5〜95.5% 89.3〜91.1% 86.8〜89.0%
CIS 97.0〜97.2% 94.1〜94.5% 92.7〜93.2%
ヘテロ結合 96.0% 92.2% 90.4%
アモルファス 88.9% 79.0% 74.6%

経年劣化だけをみるとソーラーフロンティアに代表されるCIS系が最も優れていますが、発電効率は単結晶シリコンなどが高いなど、材料の種類により一長一短の特徴があります。材料の違いによるメリットデメリットは機会があれば追って解説したいと思います。

収入を計算する際は、10年後に90%、20年後に80%程度の出力を期待して計算すると良いと思います。

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